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FalconWAVE®長距離無線LANシステム

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無線LAN規格の違い

無線LANの種類

私たちが日ごろ便利に使用している無線LANは表1に示すように多くの種類があります。IEEEにおいて最初に2.4GHz帯で伝送速度2Mbit/sの無線LANが802.11で規格化されたのが1997年です。現在、無線LANの周波数は2.4GHz帯に加えて5GHz帯が追加され2014年には6Gbit/s以上の伝送速度を持つ802.11ac規格が策定されました。無線LANの伝送速度は17年間で約3000倍になりました。

表1. 無線LANの主要規格と策定時期
規格名 使用周波数 伝送方式 変調方式 最大伝送速度 策定時期
802.11 2.4GHz帯 DSSS DBPSK
DQPSK
1Mbit/s
2Mbit/s
1997
FHSS 2-GFSK
4-GFSK
赤外線 IR 16PPM
4PPM
802.11b 2.4GHz帯 DSSS DBPSK
DQPSK
CCK
11Mbit/s 1999
802.11a 5GHz帯 OFDM BPSK 16QAM
QPSK 64QAM
54Mbit/s 1999
802.11g 2.4GHz帯 OFDM BPSK 16QAM
QPSK 64QAM
54Mbit/s 2003
802.11j 4.9GHz帯 OFDM BPSK 16QAM
QPSK 64QAM
54Mbit/s 2004
802.11n 5GHz帯/2.4GHz帯 OFDM/MIMO BPSK 16QAM
QPSK 64QAM
100Mbit/s以上
600Mbit/s(MIMO)
2009
802.11ac 5GHz帯 OFDM/MIMO BPSK 16QAM 256QAM
QPSK 64QAM
433Mbit/s:256QAM
6.93Gbit/s:256QAM
(8×8MIMO)
2014

DSSS:Direct Sequence Spread Spectrum
FHSS:Frequency Hopping Spread Spectrum
IR:Infrared
OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing
MIMO:Multiple Input Multiple Output

DBPSK:Differential Binary Phase Shift Keying
DQPSK:Differential Quadrature Phase Shift Keying
GFSK: Gaussian Filtered Frequency Shift Keying
PPM:Pulse Position Modulation
CCK:Complementary Code Keying

それでは、2GHz帯無線LANと5GHz無線LANの違いについて検討してみましょう。
2.4GHz帯無線LAN(802.11b/g)の周波数配置は図1に示すように、22MHzの信号帯域(スペクトル)を5MHz間隔で13チャンネル配置しており、企業内無線LAN、公衆無線LANおよび家庭内無線LANに広く普及していますが、近年無線LANユーザの増加に伴い、2.4GHz帯無線LANスペクトルの重なりによる干渉で伝送速度の低下が問題となっています。そのため、IEEE 802.11b/gの場合は各アクセスポイント(Access Point:AP)が使用するチャンネルを1、6、11のように周波数が重ならないように選定して無線LANを構築する必要がありますが、これも困難な状況になってきています。

これに対して、5GHz帯を用いる802.11a、11j、11n、11acの各規格の無線LANチャンネル配置は図2に示すように隣接するチャンネルのスペクトルが重ならないように配置されています。このため隣接チャンネル間の干渉量は2.4GHz無線LANのチャンネル配置に比べて大幅に少ないレベルになっており、ユーザの集中するホットスポットなどにおいて干渉の発生確率の高い2.4GHz帯無線LANに比べ伝送速度は大幅に向上しています。
このため、最近は安定した高速な無線LAN環境を構築できる5GHz帯無線LANが注目されユーザが増加しています。

5GHz帯無線LAN規格の違い

5GHz帯無線LANは1999年に802.11aという規格が策定されました。802.11aは802.11b/gで用いられていた物理層とは全く異なるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を用いています。このOFDM方式の採用により以後の5GHz無線LANの高効率伝送を可能にしたものと考えます。また、2002 年9 月に総務省が4.9~5.0GHz と5.03~5.091GHz 帯を屋外でも利用可能な周波数帯域として認可しました。本周波数帯は当初802.11a 標準の拡張版として検討されていましたが、最終的な位置づけとしては、802.11 標準全体の修正版とされました。802.11j 標準では802.11aで規定されたOFDM方式を用いる物理層をベースに、日本の電波法で定められている送信出力、チャネル調整、スプリアスエミッションレベルなどの基準を満たすように定められており、2004 年に策定されました。規格名称の末尾にあるjはJapanの頭文字を意識したものではなく、802.11ワーキング・グループのタスク・グループj(TGj)からきているものです。

802.11jと11a、11n、11acの比較

表2は802.11jと他の5GHz帯無線LANの比較を行ったものです。この表2と図2を用いて802.11jの有利な点について検討してみます。802.11jは「5GHz帯無線アクセスシステム」として位置づけられており、空中線電力は他の無線LAN規格に比べて高い電力が許可されているため、802.11jの運用には電波法に基づく登録が必要です。802.11jの技術操作には第3級陸上特殊無線技士以上の資格が必要ですが、通信距離は数kmと他の無線LANに比べて長距離通信が可能な方式で開設局数は全国で約8500局(平成24年8月末:総務省)となっています。

表2. 802.11jと11a、11n、11acの比較
  802.11j 802.11a 802.11n 802.11ac
周波数帯 4900MHz~5000MHz
5030MHz~5091MHz
5150MHz~5350MHz
5470MHz~5725MHz
802.11a、jと同じ
(5030MHz~
5091MHzを除く)
802.11aと同じ
空中線電力 50mW/MHz
250mWが上限
10mW/MHz 10mW/MHz(20MHz)
5mW/MHz(40MHz)
10mW/MHz(20MHz)
5mW/MHz(40MHz)
2.5mW/MHz(80MHz)
1.25mW/MHz(160MHz)
到達距離 数km 100m程度 100m程度 100m程度
(帯域によって異なる)
免許制度 登録 免許不要 免許不要 免許不要
備考 屋内外使用可
5030MHz~5091MHzは2017年11月までの利用
5250MHz以上は
DFS(注1)、
TPC(注2)が必要
5250MHz以上は
DFS(注1)、
TPC(注2)が必要
5250MHz以上は
DFS(注1)、
TPC(注2)が必要

注1:Dynamic Frequency Selection

注2:Transmit Power Control

802.11jの他の無線LANと比べて有利な点は図2からもわかるように、4900MHz~5000MHzの帯域には現在干渉対象となるシステムが無いことです。この帯域は「5GHz帯電気通信事業用固定無線システム」で使用されていましたが、平成24年11月30日までに移行が完了しています。従って現在802.11jが使用しているチャンネルは干渉が殆どありません。それに対して、図2に示すように802.11a、802.11n、802.11acで使用しているW53とW56のチャンネル群は、気象レーダや各種レーダとの周波数共用のため無線LANにDFS(Dynamic Frequency Selective)という機能を有することが義務付けられています。このDFSは無線LANがレーダの電波を検知した場合にレーダの電波が受信されない(干渉の無い)他のチャンネルを選択して周波数を切り替える機能で、実際に無線LANを使用中にレーダの電波を検出し、約1分程度無線LANが使えなかった、というレポートもあります。このように802.11jは電波干渉の殆ど無い環境で運用できるメリットはとても大きいと考えます。応用として、高品質で、伝送速度の変化の小さい安定した無線回線、非常時の臨時回線、企業内LANのバックボーン回線、カメラで撮影した高精細動画像の監視回線などを容易に構築することが可能です。さらに802.11jの特長として、無線機を構成するチップセットは802.11aと同じハードウエアが使えますので、デバイスなどの新規開発が不要で経済的な無線アクセス機器が実現できます。
当社では802.11jおよび802.11b/g無線LANを搭載した「Falcon WAVE®」という製品を開発・販売しております。4.9GHz帯のアンテナは、メタマテリアル技術を応用し高利得で小型化を実現しました。さらに当社の高度な無線LAN技術によりハイビジョンの映像をPoint to Point伝送で12kmの距離において安定した伝送を確認しています。

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