2016.01.13
ニュースリリース

ワイヤレス車番認識システムを開発! 〜配線不要で既存施設にも簡単に、高精度な車両入退管理を構築〜

日本電業工作株式会社(本社:東京都千代田区九段南4-7-15、代表取締役社長:瀬川純、以下 DENGYO)と、アイテック株式会社(本社:東京都文京区本郷3-26-6、代表取締役:辻啓延、以下 アイテック)は、車番認識をワイヤレスで、ロケーションフリーに、簡単に実現する「ワイヤレス車番認識システム」を開発しました。

街路灯のようなスマートな見た目で高画質映像を無線伝送する自立電源駆動の「ワイヤレス照明灯」と、画像から独自アルゴリズムにより高速、高精度に車番を認識し、車両の検知や検索をする車両解析アプリケーション「Parking Eyes」を組合せたシステムです。

図1 ワイヤレス車番認識システム

図1 ワイヤレス車番認識システム

背景

セキュリティ向上のため、車両の入退管理を実施する場合、従来は、電源や制御のための配線工事が必要となり、工期とコストがかなりかかっておりました。特に、既設の施設に後から導入するとなると、工期中の動線確保や、事業活動への配慮など調整にも手間がかかり、簡単に導入できるシステムを望まれていました。

また、車番認識システムでは、カメラの撮影画角が認識精度に影響します。このため、カメラの設置ポイントが重要になりますが、配線等を考慮すると思うところに設置できない場合もあり、解決策が望まれていました。

これらの課題を解決するため、配線不要=ロケーションフリーで設置場所を選ばず、かつ工事も短工期で簡単に導入できるシステムを開発致しました。

システム構成例

ワイヤレス照明灯を設置し、車番を撮影。撮影した映像を無線伝送し、車両解析アプリケーション「Parking Eyes」をインストールしたPCで車番を認識、車両のテキスト情報、及び撮影画像を蓄積、さらに車両情報の検索や、設定した条件(一例として上図では「登録外の車両」)にマッチする車両の検知や発報などを行うことができます

図2 システム構成例

図2 システム構成例

特長

1. ロケーションフリーなカメラ設置

カメラと無線機で5.4W※1 の超低消費電力により、自立電源駆動を実現しました。電源・配線工事が不要なため、ロケーションフリーで設置場所を選ばす、カメラを設置できます。

DENGYOの無線機「FalconWAVE2.4G」は、業界最小の低消費電力を実現しています。
不日照でも3日間自立電源駆動※2を確認しました。

図3 ワイヤレス照明灯

図3 ワイヤレス照明灯

図4 業務用無線LANの消費電力比較

図4 業務用無線LANの消費電力比較

2. 広範囲なカメラ設置ポイント

最長2km離れた場所でも設置でき、広大な敷地の施設でも対応可能、設置範囲が広がります。住宅地にある弊社工場付近でフィールドトライアルを実施、実測値で最長2km※3 の長距離伝送に成功しています。

図5 2.4GHz 無線伝送試験フィールドトライアル結果

図5 2.4GHz 無線伝送試験フィールドトライアル結果

3. 業界トップクラスの高速・高精度エンジン

認識精度97%以上は業界トップクラスで、公共交通や、駐車場設備、カーディーラー、ガソリンスタンドなど、1800件以上の実績がある車番認識エンジンを採用しています。

※1 画角固定の場合
※2 昼間はカメラ映像の伝送、夜間は照明とカメラ映像の伝送として使用した場合
※3 車番認識可能なビットレートを維持できる無線伝送距離

ユーザーメリット

1. 簡単・高精度な車両入退管理を構築

自立電源駆動なので、カメラの設置ポイントはロケーションフリー!
工事や日程調整など何かと面倒な配線工事が不要。簡単に高速、高精度な車両の入退管理システムを構築できます。

2. スムーズな入場で、効率もセキュリティも向上

高速、高精度に車番を自動で認識。登録済みの車両はスムーズに入場できます。登録外の車両は検知、発報されるため、セキュリティは高めつつ、作業効率もおとしません。

3. 発報時の周辺状況確認も1台で※4

カメラ画角をクラウド上遠隔操作できるため、発報時の周辺の状況や、不審車両の動向などをすぐに確認できます。

※4 画角の操作中や、プリセット画角以外では車番認識ができない、又は精度が低下することがあります。車番認識する場合は、プリセット画角に戻してください。

適用例

例えば、工場への搬入車両入退管理に適用する場合、入場ゲート付近に管理室が無くても大丈夫です。離れた場所にある管理棟までワイヤレスで映像伝送し、高速、高精度に車番を自動で認識できます。また、登録済みの車両はそのままスムーズに入場させ、登録外の不審車両は検知、発報するといった活用も可能で、搬入車両情報はしっかり記録しつつ、自動でスムーズな入退場を実現できるため、警備コストの削減や不用な渋滞解消にも効果が期待できます。その他、車両情報を利用したマーケティングや、顧客サービスへの活用が考えられます。

図6 システム適用例 工場への搬入車両入退管理

図6 システム適用例 工場への搬入車両入退管理

今後の予定

SECURITY SHOW 2016年3月8日(火)~11日(金)東京ビッグサイトにて、デモ展示を行います。