報道関係者各位
プレスリリース(報道資料)

2021.01.21
ニュースリリース

デュアルバンド(28/39GHz)に対応した透明メタサーフェス反射板を開発

⽇本電業⼯作株式会社(本社:東京都千代⽥区、代表取締役社⻑︓瀬川 純、以下「⽇本電業⼯作」)は、28GHz帯と39GHz帯の電波を特定の⽅向へ反射させる「透明メタサーフェス反射板」を株式会社KDDI 総合研究所(本社:埼⽟県ふじみ野市、代表取締役所⻑:中村 元、以下「KDDI 総合研究所」)と共同で開発いたしました。

概要

5Gで利⽤する28GHz帯や追加周波数割当ての候補である39GHz帯等の⾼い周波数は、直進性に優れているものの伝搬損失が⼤きい為、建物や樹⽊等の遮蔽物により急激に電⼒が低下することによってカバレッジホール※1が発⽣しやすい特徴があります。これらを解決するため、メタサーフェス反射板は、基地局の電波をカバレッジホールに向けて反射させ、通信エリアを改善することが可能となります。また、開発した反射板は透明であるため美観や景観を損なうことなく設置する事が出来ます。

※1カバレッジホール:電波が到達せず、通信ができない範囲

図1.28/39GHz帯 透明メタサーフェス反射板

図1.28/39GHz帯 透明メタサーフェス反射板

構成

透明導電膜フィルムと透明樹脂を積層させる構造にすることで、28GHz帯と39GHz帯の電波を⼀枚の反射板で対応することができ、両⽅の電波を特定の⽅向へ反射させることが可能となりました。

図2.反射板構成

図2.反射板構成

今後の予定

さまざまなユースケースを想定した、最適な透明メタサーフェス反射板(5G 周波数帯に対応)を2021年度の商⽤化を⽬指し開発を⾏ってまいります。

参考

1.KDDI総合研究所 プレスリリース
https://www.kddi-research.jp/newsrelease/2021/012001.html

2.反射板には、『透明導電膜フィルム/Ag-Stacked Film(TDK 株式会社製)』を使⽤しております。
詳細はTDK 株式会社のホームページをご確認ください。
https://product.tdk.com/info/ja/techlibrary/developing/agstack/index.html